@article{oai:kinran.repo.nii.ac.jp:00000230, author = {佐藤, 努 and 中居 千奈美 and 小橋 昌裕 and 渡辺 達夫 and 中山 洋 and 鈴木 敏博 and 堀内 篤 and Satoh, Tsutomu and Nakai Chinami and Kohashi Masahiro and Watanabe Tatsuo and Nakayama Hiroshi and Suzuki Toshihiro and Horiuchi Atsushi}, month = {2016-02-25}, note = {畜肉は、と殺後の一定期間の熟成を経て、食用とされる。その期間は畜種と様々な要因により異なるが、5℃に貯蔵した場合、豚肉では4~6日間とされる。豚肉は死後硬直を経て、自己消化により肉質がやわらかくなり、うまみや香りを増して熟成し、はじめて風味のある食肉になる。つまり豚肉においては、肉が新鮮であることが、おいしさを主要因とした場合の肉の品質に直結するわけではない。豚肉にとって鮮度とは、その自己消化や熟成の進行程度とも言い換えることができる。 豚肉の自己消化の程度は、と殺後の経過時間や保存状態に大きく影響される。そのため、様々な状態の豚肉が流通することになり、もとは同一の豚肉であっても消費者に異なる評価をされる可能性がある。流通現場において、あるいは消費者として、目の前の肉の貯蔵履歴や、それら要因によりもたらされた肉の状態を知ることは不可能に近く、目の前の豚肉の保存期間や熟成の程度を、簡便に推定できるのであれば、肉質評価の上で参考になるものと思われる。 そこで本研究では、簡便に豚肉鮮度を評価する手法の開発を目的として、近赤外分光法により、非破壊的に、鮮度恒数K値を分析する方法を検討した。まず、豚3頭から採取した肩ロース肉を細かく切り分けたものを、4℃で様々な期間貯蔵することにより、幅広いK値の分布幅を持つ試料群を作成し、その試料群を光ファイバープローブ(測定範囲:680 -1,235 nm)を搭載した近赤外分光計により測定するとともに、湿式分析によりATP関連物質の含有量とK値を求めた。そして、それらの結果を、装置付属の解析ソフトを用いて重回帰分析することにより、豚肉の鮮度推定式として、目的変数にK値、二次微分スペクトルの波長としては、713 および 1181 nmが選択された、以下に示す較正方程式を得た。 K値 (%)= 22.1 + 2546.9 d2log (1/R713)- 161.6 d2log (1/R1181) この方程式を別個体由来の2つの試料群で評価したところ、K値の平均値が低く、値の分布も低いものから幅広い試料群との間に、より高い精度が認められた。このことから、この方程式はK値40%以下の試料に、より適用される可能性が考えられた。 また本研究では、鮮度指標としてK値を採用したが、と殺後24時間経過した豚肉試料においては、K値の計算式: K値 (%)=(HxR+Hx)/(ATP+ADP+AMP+IMP+HxR+Hx)×100におけるATP、ADPおよびAMPが殆ど存在しないことが、本実験でも確認された。そのため、既に報告されている修正K値(mK値): mK値 (%)=(HxR+Hx)/(IMP+HxR+Hx)×100をK値のかわりに豚肉の鮮度判定恒数として解析に利用することにより、より精度の高い較正方程式が得られる可能性も推察された。 さらに、豚肉の品質を総合的なおいしさから評価する観点から見ると、真空包装した豚肉を4℃で30日間保存した研究においては、と殺後20日目の豚肉が官能的に最も優れていたとの報告があり、そして、この時点での肉試料中のATP関連物質としてはHxRが最も多く、Hxも増加途上にあったことから、豚肉の総合的なおいしさを非破壊的に分析する上では、K値やmK値以外にも、HxRやHxの含有量が解析上の目的変数として有効である可能性が推察された。, 14, KJ00009583779}, pages = {113--120}, volume = {11}, year = {}, yomi = {サトウ, ツトム and ナカイ, チナミ and コハシ, マサヒロ and ワタナベ, タツオ and ナカヤマ, ヒロシ and スズキ, トシヒロ and ホリウチ, アツシ} }